おいしい菜自然菜園

外に持ち出さず、菜園内での循環を目指しています

シマノインター7つづき(3)

内装7段ギヤ自転車のその後

 ギヤの調子が悪いので分解してみた。

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 上の写真は昨年撮ったものだが、この中にハブの内部ギヤ一式が入っていて、180度離れた位置に設けられた一対の爪で車輪に動力が伝わるようになっている。

 ところが、

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 左側に写っているように片方の爪が無くなっていた。右側に正常な方の爪(真ん中に切れ目が有るので2つに見える)が写っている。3つに割れた破片が外側のドラムの内壁に固着していた。また、ドラムの内壁の表面には多数の傷がついていた。(ちなみに、上の写真はパノラマ写真で2つの画像を左右に繋げたもの。)

 このまま片肺飛行のような状態で使うことも考えられるけれども、パーツを入手して修復することを考えた。だが、古い製品でどこも在庫ぎれだった。

 爪を復元できれば良いのだが、また壊れると、かろうじて使用できているギヤに致命的な傷がつくのが想像される。困った!

 

 

平等でないものは

日米半導体協定

 正確には日米半導体取極(とりきめ)というとのこと。今から30年程前に両国政府が取り交わしたものである。

 古い書類を整理していて、6年前の日経エレクトロニクス2011年10月17日号のコピーが出てきた。

 あまりにもタイムリーなので記事に取り上げることにした。

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 年表とともに協定の前後の経緯が書かれたコラムだが、「今から振り返ると、その内容はあまりにも不平等だった。」という一文で締めくくられている。

 表に書かれている通り、「ロン」「ヤス」(中曽根康弘首相とロナルドレーガン大統領)と呼び合う首脳の会談の後に日米半導体協定が締結されたのが1986年で、なんとその翌年に米国は日米半導体協定の不履行を理由にパソコン、カラーテレビ、電動工具に100パーセントの関税を課した。

 米国政府に一方的にダンピングと断じられたのが実態だった(交渉に臨んだ牧本氏)と書かれている。

 日米半導体協定の締結後に韓国製DRAMが「外国製半導体」として日本の機器メーカーから歓迎されたとのことである。

 おりしも、30年後の今、米国の原子力発電所に注力して経営基盤の揺らいだ東芝半導体部門を切り離すとのニュース、安倍首相の訪米トランプ氏から返答なしとのニュースが入った。

守らなくてはならないものは

豊かな自然

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 横浜では酉年の新年が穏やかに明けて陽の光がまぶしい。1月5日の朝、鶴見川の川面に浮かぶスズガモと思われる4羽の群れだ。

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 こちらは、はるばるシベリアから来て日本の冬を過ごすユリカモメ達だ。

 この愛らしい鳥たちが見つめる自然の行く末が人間の活動によって脅かされることが無いことを祈っている。

 

 

 

炒りむらが出ないものは

コーヒー焙煎器

 コーヒーを自家焙煎する人が増えているとのニュースが有った。

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 生豆を購入して自分で焙煎するコーヒーの味は格別だ。そのための器具はいろいろ有るが、普通の鍋やフライパンを使うと豆の平らな面が焦げてしまう。

 そこで、ゴマ炒り器をコーヒー焙煎用に変身させたのが上の写真だ。熱を逃さないように網の部分に蓋を設けた。

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 使い込んでいるので見栄えは悪いが、ゴマ炒り器の中に仕込んだ波状の網でコーヒー豆がかき混ぜられるので仕上がりにはほぼ満足している。横のざるに焙煎した豆が見えている。炒りが浅いと味が薄く、相対的に苦味が強くなるようなので、少し深めに焙煎している。

 熱がとれたら密封タイプの瀬戸物の容器などに入れて保存する。この記事を書いている今も芳醇な香りが漂ってくる気がして、熱いコーヒーが飲みたくなった。

光を好まないものは

キノコ

 光といっても特に紫外線が苦手だ。

 なべ料理がおいしい季節になり、栄養の面からも食卓に欠かせない。写真は4月に撮影したもので、ホダキングという菌種を植え込んだ「ほだ木」から出たシイタケの様子だ。

 

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 キノコの菌は光合成をしないので、養分となるのは木の成分のみなのに、おいしいキノコを作ることができるスーパーな生き物なのだ。

 人間は間接的に木を食べていることになるのだが、キノコ無しには不可能である。

 スーパーな生き物である一方、紫外線にあたると消滅してしまう。さらにはトリコデルマというカビの一種の天敵もいる。

 面白いことは、ほだ木をハンマーで叩くと驚いてキノコが生えてくるのだ(嘘ではない)!

 このようなデリケートな生き物から恩恵を受けているのはあり難いことだ。

テスターで測れないものは

コイル

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 上の写真のようにいろいろな外観が有り、小さな抵抗とそっくりなタイプもある。

 おそらく一般の方には馴染みが少ないが、電力を貯めるためにスイッチング式の普通の電源アダプタには必ず使われている重要なパーツだ。

 オーディオに目を向ければ、2ウエイスピーカシステムにも内蔵され高域カットに用いられている。

 いろいろな電圧の直流電源を作る際にコイルの定数、即ちインダクタンスの値(誘導起電力のことで、単位はマイクロヘンリー、ミリヘンリー、ヘンリー等)を知る必要が生じるのだが、簡単には測れない。

 そこで製作したのが下のインダクタンスメータだ。

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 右のつまみを回してメーターの針が振れたときのカラーコードの色(例えば赤は2などで数字を表している)とその時のレンジ(中央のつまみで設定)でかなり正確にコイルのインダクタンスが分かる。

 針の振れかたでQ(先鋭度)も知ることができる。

 写真は試しにコアの破片に巻いたコイルの性能を確認した様子で、手でぐるぐる巻いたコイルの値が40マイクロヘンリー位でQも高いのが分かった。こんなコイルでも性能が分かれば乾電池一個で複数のLEDを点灯させたりできる。

 とても使い易いこのインダクタンスメータは松本悟氏の設計によるもので、誠文堂新光社のおとなの工作読本2004年No.7の16ページ(カラー)、116ページにつくり方が詳述されている。

 内部の発振回路のためのロジックIC(論理集積回路)74HCU04が有れば、他には特別なパーツも不要で、回路は小さな基板上に作れる。費用も少なく電子工作をされる方にはおすすめの測定器だ。

 

寿命がないものは

甘藷

 江戸の飢饉を救った植物学者の青木昆陽で有名なさつまいものことである。

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 いろいろなブランドの美味しいさつまいもが食品売場を賑わしている。実は芋を収穫した後の蔓(つる)を植えて温かいところに置いて置くだけで、春になればまた芽が出て、いわば永遠に生き続けられる植物なのである。

 その強さには驚くばかりであるが、冬の寒さを乗り越えることだけが唯一のハードルだ。(青木昆陽にとっての最初のハードルは毒が有るという根も葉もない噂だった。)

 享保の飢饉など江戸時代の大凶作の際に何百万人という人々の命が救われたのはさつまいも自身の強さと、寒さを乗り越える方法を見つけ出した青木昆陽のおかげだ。

 それに倣って、芋づるの3年越しの越冬の準備に取りかかった。