おいしい菜自然菜園

外に持ち出さず、菜園内での循環を目指しています

蜂が居ないと実がならないものは(1)

ラビットアイブルーベリー

 寒の戻りで肌寒い四月の始めだが、自然は着実に季節を先取りしている。

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 庭先の鉢植えのブルーベリーのピンク色の花芽が膨らんできた。

ブルーベリーは大きく分けて2種類有り、どちらかと言えば寒い地方に適したハイブッシュブルーベリーは自花受粉する率が高い。

 これに対してより温かい地域で栽培されるラビットアイブルーベリーは蜂による受粉が必要だ。

 昨年は近隣で大量の消毒液が撒かれ(散歩の犬のトイレに対する対抗手段らしい)、その結果、例年やってくるマルハナバチ(英語ではバンブルビーで、古くはシェークスピアの作品にも似た表現があるとのことだが、ベアトリクスポターの「リスのナトキンのおはなし」に出てくるなぞかけ歌がおもしろい)が寄り付かなかった。

 今年は昨年の不作を挽回して欲しいと思っている。 

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 尚、2014年末の新聞記事に「ミツバチ大量死?の農薬残留基準緩和へ」というのが有った。ネオニコチノイド系の農薬クロチアニジンに関して、食品中の残留基準を緩和するという厚生労働省の方針についてのものだ。

 人の健康に問題ないという理由で今まで使えなかったホウレンソウなどにも使えるようになるというのだ。

 一方、以前に読んだ記事ではミツバチが居なくなると農業に甚大な影響が出るという。

 巡りめぐって我々の暮らしの首をしめることになると思う。

グルテンを含まないものは

裸麦

 テニスのジョコビッチで有名なグルテンフリーの食事はアトピーの改善とも関係しているらしい。行きすぎた品種改良の結果、身体に変調をきたす食品が出回ってきたのがグルテンフリーの食事の選択を迫られる要因だと知った。

 それでは、畑で元気にしているこれはどうか?

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 ソラマメの両側をガードしている(テントウムシに住処を提供してソラマメにアブラムシを寄せ付けない)裸麦マンネンボシは冬の寒さを乗り越えて元気な姿をみせているが、小麦ではなく大麦の一種である。

 そのため、グルテンは含まないとのことで、掲題のグルテンフリーの食事の観点からすると、安心して食べられる。

 初めての栽培で収穫まで辿り着くかどうかは分からないが、作物の選択としては間違っていなかったようである。

 

 

あまり目にしないものは(1)つづき(6)

上台橋の東側

 昨年9月にブログを始めたときに取り上げた珍しい道路表示「ともしびゾーン」が有る上台橋(旧東海道)の浅間台(横浜道)方面とは反対側の坂を登ったところから見た上台橋(赤いビルの手前左に見えている)はこんな感じだ。

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 写真とは反対方向にこの坂を更に登って行くと神奈川台の関門跡が有る。

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 今考えると、何故こんな坂の途中に関門を作ることがてきたのか不思議だが、当時は断崖絶壁に沿った街道で、抜け道がなかったのだ。

 前にも書いたが今の横浜駅周辺は当時は海中で、何も無かったのを知って驚きだった。

 

寒さに負けないものは

畑の雑草

 2月も半ばを過ぎてしまったが、未だ厳しい寒さが遠ざかる気配はない。

 その一方で、日溜まりでは種々の雑草が着実に春を先取りしている。

 

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 これは葉の形からホトケノザと思われるが未だ地面に張り付いた状態だ。

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 こちらははこべの一種のようだが、気がつくとすごい速さで広がっている。

 これらの雑草の生命力にはいつも驚かされる。

 

ギヤチェンジできないものは

古いママチャリ

 家族の買い物用のママチャリ(10年程前にホームセンターで買ったもの)を借りたところ、ひどく重く、走り出すのに骨が折れた。

 6段有る筈のギヤシフトが効かないので、良く見るとシフトケーブルがダメになっていた。後輪の方はどうかというと、上から2段目のシフト位置(小さい方から2つ目のギヤのところ)で固まっていた。このままだと、とっさの時に移動が遅れるので危ない。

 そこで、例によって分解した。チェーンから分離させる必要から、後述するプーリーは既に取れている。

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 下の方に写っているように、ディレイラー(外装変速機の一対の小径のプーリーを移動させる部分で、その意味は脱線させるもの)の中のスプリングがサビて折れていて、平行四辺形のボックスがふらふらの状態だった。

 このため、何故か家にあった同様のスプリング(やや径が大きい)を短く加工して、何とか嵌め込んだ。動かしてみると、フレームが自動的に直線状の形に戻り、よさそうな感じになった。

 自転車屋に行くとディレイラーは単体でも販売されているが、折れたスプリング以外は異常は無いようなので修理して使うことにし、無駄な出費もしないで済んだ。尚、スプリング類も工具を扱っているホームセンターで見たこと有るが、サイズが合うかどうかは不明である。

 次はクリーニングと組み立て作業をする番だ。

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 AZのパーツクリーナ(ゴム、プラスチックもOKとのこと)で清掃し、給油し一部再塗装して組み立てたディレイラーを新しく買ったシフトワイヤー一式を背景にして撮影した。後で気がついたが、このときはプーリーの向こう側の枠を180度ずれた状態で取り付けていた。

 真鍮のブラシで丹念にこすってみたが、細かいところのチェーンのサビによる茶色の変色は完全には取れなかった。機能には問題無いと思われるので、ママチャリの他の部分とのバランス上これでよしとした。今回交換したスプリングの他にも2つのコイルスプリングが内蔵されていて、10年間ほど給油無しの状態だった。これらのスプリングが折れると修理不可能なので、オイルを滲ませておいた。埃の付着を避けるため、余分な油を使わないことも肝腎であり、微妙なところだ。

 尚、ワイヤーは自転車ブームのせいか以前の数倍の値段で、結局MTB用の一式(自分でカットしなければならない)を選んだ。ママチャリ自体は10年前に福沢さん一枚でおつりが来たので、古いものを直して使うのも結構高くつく。しかし、ゴミを増やさないポリシーを守ることにした。

 細かな話だが、前回このママチャリのメンテナンスをしたときは銀座の東急ハンズの9F(今は自転車もパーツも売ってないと思う)でシフターのインナーワイヤが百円玉プラス消費税5%で買えたのを思い出した。

 尚、参考までに清掃後のディレイラーの重量も測っておいた。手に持った感じも冷たくて重いパーツで、305グラム有った。

 取り付けは分解の反対だが、分解時はバネで弾けるようにして取れるので、途中の動きが良く見えていなかった。プーリーの枠を回転させてチェーンをピンと張るためのバネに対して反対方向に力を入れた状態でチェーンを掛け、プーリーの枠をネジ止めするのだが、頭が追いつかず結構手間取った。

 使った工具は普通のものだ。プーリーの軸の六角ボルトの頭(上の写真に写っている)の径は8mm。インナーワイヤーの終端の固定用ナットの径が9mmで他の箇所ではあまり使われていないサイズだと思う。

 シフターのケーブルについては、ワイヤーカッターは持っていないのでアウターケーブル(またはアウターワイヤー)は「ラジオペンチ」の根元の刃でカットした(約1950mm)。インナーケーブル(またはインナーワイヤー)(2100mm)はそのまま使えた。

 シフトケーブルをディレイラーに接続する部分(金属のパーツは上の写真に写っている)は調節自在なつまみがついていてUターンして後方から来るアウターケーブルの終端が収まる筈なのだが、何故かケーブルの終端がふらふらする。プラスチックが摩耗して受け部分が無くなったのか、或いは製品の年代の違いでサイズが違うのか原因か良く分からない。このため、ビール缶のアルミを加工して適当に作った継ぎ手(或いはシース)のようなものを介在させて本来の軸方向からずれないようにした。

 以上がこの週末に舞い込んだ予定外の作業の顛末である。

 メカものの説明は片仮名言葉を間違えると通じないので、間違わないように注意した。

 また、この種の作業は予備知識がないと実行する勇気が出ないが、TAKAよろず研究所さんの記事が断然頼りになる。

 インターネット上には他にも自転車に関するブログは多数あり、ロードバイク等のカッコイイ写真に見とれてしまう。その一方で、年代もののサビサビの自転車をレストアするようなサイトもあって、面白くかつ、とても参考になる。この記事も何かの役に立てば嬉しい。

 

シマノインター7つづき(3)

内装7段ギヤ自転車のその後

 ギヤの調子が悪いので分解してみた。

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 上の写真は昨年撮ったものだが、この中にハブの内部ギヤ一式が入っていて、180度離れた位置に設けられた一対の爪で車輪に動力が伝わるようになっている。

 ところが、

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 左側に写っているように片方の爪が無くなっていた。右側に正常な方の爪(真ん中に切れ目が有るので2つに見える)が写っている。3つに割れた破片が外側のドラムの内壁に固着していた。また、ドラムの内壁の表面には多数の傷がついていた。(ちなみに、上の写真はパノラマ写真で2つの画像を左右に繋げたもの。)

 このまま片肺飛行のような状態で使うことも考えられるけれども、パーツを入手して修復することを考えた。だが、古い製品でどこも在庫ぎれだった。

 爪を復元できれば良いのだが、また壊れると、かろうじて使用できているギヤに致命的な傷がつくのが想像される。困った!

 

 

平等でないものは

日米半導体協定

 正確には日米半導体取極(とりきめ)というとのこと。今から30年程前に両国政府が取り交わしたものである。

 古い書類を整理していて、6年前の日経エレクトロニクス2011年10月17日号のコピーが出てきた。

 あまりにもタイムリーなので記事に取り上げることにした。

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 年表とともに協定の前後の経緯が書かれたコラムだが、「今から振り返ると、その内容はあまりにも不平等だった。」という一文で締めくくられている。

 表に書かれている通り、「ロン」「ヤス」(中曽根康弘首相とロナルドレーガン大統領)と呼び合う首脳の会談の後に日米半導体協定が締結されたのが1986年で、なんとその翌年に米国は日米半導体協定の不履行を理由にパソコン、カラーテレビ、電動工具に100パーセントの関税を課した。

 米国政府に一方的にダンピングと断じられたのが実態だった(交渉に臨んだ牧本氏)と書かれている。

 日米半導体協定の締結後に韓国製DRAMが「外国製半導体」として日本の機器メーカーから歓迎されたとのことである。

 おりしも、30年後の今、米国の原子力発電所に注力して経営基盤の揺らいだ東芝半導体部門を切り離すとのニュース、安倍首相の訪米トランプ氏から返答なしとのニュースが入った。