おいしい菜自然菜園

外に持ち出さず、菜園内での循環を目指しています

知っていれば手を出さないものは

プロードライザを使ったパソコン

 寒さが厳しくなり、畑仕事も無理をせずに続けているがつい写真を撮るのを忘れがちだ。そこで、今回はパソコンいじりの話題としたい。

 3年ほど前に入手した中古パソコンダイナブックTX-65だが、電源投入後にエラーになる状態で、ずっと放置していた。

 そのとき調べて分かったのがCPUの裏側に取り付けられているプロードライザという部品が劣化し、ACアダプタを使うとパソコンが動作しないという報告が多く、この部品を通常の導電性高分子コンデンサ4個と交換する方法が有るとのことだった。

 パソコンのキーボードを外して部品を交換する作業をするのにためらい、時間が経ってしまった。

 今回、思いきって作業を開始した。

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 写真の中央左側の4本のビスで留められた金属部材の中央に取り付けられているのがプロードライザだ。

 先ずこれを外すのが一苦労だ(キーボードを取り外す前までも大変だが、すでに他のサイトで説明されているので、先を急ぐことにした)。

 思いきって、電動ドリルを使って4mmの刃先を慎重に押し付けた。思いのほか樹脂が弱く、一気に穴が開いた。

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 その穴にドライバーの先をあてて慎重に樹脂の部分を剥がした。樹脂は弁当箱のように上下の部分から成っていて、その間や下の位置に金属部品がラミネートされている。

 樹脂をかなり取ったところが右の写真だ。マザーボードには縦に4本のランド(ハンダ付けする部分)が有るはずだが、中央にも金属の部分が見える。予想外の結果に多少困惑したが、この金属もプロードライザの一部であることが判明した。

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 さらに破片の除去を進めると、中央の金属の手前側が少し上にめくれた。この部分から左右に切り開いてランド部分のハンダを半田ごてのコテ先で除去していこうと思う。

 今日は疲れたのでここまでにして、余裕のあるときに代替部品(私が用意したのは村田製作所のECASD90G337M008K00)4個の取り付けまでを行いたいと思う。

 それにしても、困った部品で、多くの人がACアダプタが使えない問題に直面していたらしい(古い話題で、おそらくもう過去の事例になっていると思う)。

 

 


 

あり難くないものは

畑の蟻

 紅葉の季節になり、蟻とキリギリスのお話がなんとなく頭に浮かぶ。

 ところが、畑の蟻は実際はわると手を組んでいることが多いのだ。例えば

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 畑の畝に植え付けたイチゴの苗をよくみると、葉の茎が出ている中心の部分(クラウンと呼ばれる)に細かな土がまぶされていて、洗い流しても直ぐに元通りになってしまう。

 これは、蟻の仕業で、その中にイチゴの樹液を吸うアブラムシが潜んでいるのを守っていて、蟻はアブラムシから甘い蜜を得ているのだ。

 時代劇に例えれば廻船問屋と手を組んで裏で悪行を行う悪代官といったところだ。

 イチゴに限らず、人参や、春になるとソラマメの茎も同様に蟻の通勤ラッシュのようになるが、これも同様の仕組みだ。

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 それにひきかえ、イソップ物語のキリギリス(本来はセミ)は害虫のように思われるかも知れないが、秋が深まれば居なくなり、蟻のようにしつこくない。(写真はキリギリスそのものではありません)

 尚、余談になるが、イソップ物語は早くから日本に紹介されており、外国の文化がご法度だった江戸時代に為永春水(俳風柳多留の著者)によって幕府の圧力を巧みにかわして出版されていたとのことである。

 その題名は「絵入り教訓近道」というのだそうで、蟻と蝉が不思議な状態で擬人化されているとか。一度実物を見てみたいものだと思う。尚、この情報は前にFMラジオの番組で小川洋子さんが紹介していたのを思い出した。

 

へそが無いものは

秋植えのじゃがいも

 台風24号で掛けていたマルチが外れてズタズタになってしまったが、それにも負けずに葉を広げて育っている。

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 じつはこのじゃがいも(アンデスレッド)はへそが無いのだ。といっても、昔あったテレビCMのカエルには無いへそではなく、下の写真のようにイモの表面の、親株からのへその緒(ストロン)が繋がっていた部分を予めとって植えた結果なのだ。

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 これは野菜作りの研究者である木嶋利男氏による雑誌やさい畑の記事に従ったもので、ストロンの部分が残っていると、その後の成長にマイナスになるのだそうだ。

 今年はそれに倣ってへそを取って芽出しをした後に、逆さ植え(じゃがいもの芽はストロンの反対側に多い)で苗を植え付けた。

 11月末ころには豊作になるのを期待している。

 それはそうと、気になっていたのが有名なミレーによるじゃがいも植えの絵で、右側に立っている女性の手を離れたいもが宙に舞っているように見える。

 現代では少なくとも菜園のような規模の畝では黒マルチ(光を遮ることにより、緑色部分ができて有害なソラニンが生成するのを防ぐため)をかけて丁寧に植え付けることで収量が格段に増えるらしい。

 

耐えられないものは

強い台風

 台風24号は急な速度で北東に去って行き、各地に甚大な被害を残したが、当地も例外でない。

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 菜園の横のハウスのビニールが裂けてしまった。

 また、

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 台風が通過した後も安心できない。強い陽射しの下の強風も野菜には耐えられない。上の写真には縮れたヤーコンの葉や、遠くに痛んださつまいもの葉が写っている。

 こうなると、多くの葉は回復せず、茶色になって枯れてしまう。

 ハウスも壊れるような状況では「路地もの」の野菜作りは非常に難しい。

 追記:今回の台風では風で海水が吸い上げられて塩の害が出たとのことで、海岸からは数キロは離れている当地域でもかなりの被害を被ったらしい。

使うあてのないものは

2CR5リチウム電池

 ちょっと特殊な6Vのリチウム電池が何故か幾つかストックされていた。

 使い道を考えてみたところ、電圧の変換に以前に購入しておいたDC−DCコンバーターキットが使えることに気がついた。

 6Vを3Vに変換してラジオの単4電池2個の代わりに使うことにした。今年は各地で予想を超える災害が起き、突然の停電なども考えておかなければならない。いざというときに単4電池も買い置きが無くなっているかも知れない。

 この6V電池は単3より太く短い筒型のセルを二つ並べたような形状で、多分単4電池より長持ちすると思う。

 

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 上は電池ボックスが完成してFM放送を聴いているところの写真で、裏はちょっとピントがずれてしまったが、

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 幅3cm程の赤い基板を嵌め込んである。これがDC−DCコンバータで Aitendo というショップから¥199で購入したもので、基板と、基板に取り付けるICチップとチップコンデンサ2個、チップ抵抗2個からなるセットだが、組み立てても電圧がおかしい。使われているIC(AS1117ADJ)についてネットで調べてみるとチップ抵抗(100kΩ超)の値がどうも適当でない。多分、キット本来の部品とは異なるものが混じったようだ。

 このため、抵抗については手持ちの470Ωと660Ω(330Ω2個)に取り替え、無事に3Vの出力を得ることができた。

 あとはラジオと接続するコネクタに適当なものが見つからないのが問題だったが、接続と取り外しにあまり力が要らないヒロセ電機の小型のコネクタを使うことにした。リード線をコネクタの電極に取り付ける作業には専用の工具が必要かも知れないが、家に有ったエーモンの電工ペンチを使ってなんとか細かい作業をこなすことができた。

 近年は電子パーツが極小サイズになり、毎回ルーペとピンセットの世話になりながら必要なものを作っている。

ウインドウズが要らないものは

軽量リナックス

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 もう何年も前にウインドウズは卒業し、主にパピーリナックス(オーストラリアの開発者 Barry Kauler 氏により2003年に公開された軽量リナックス)を使用しているが、比較的新しいディストリビューションを試してみた。

 tahr pup 6.0.5という名称で、リナックス関係のサイトからイメージファイル(拡張子はiso)をダウンロードできる。僅か230Mバイトの容量なので、CD−Rに書き込んでも記録領域の半分以下の大きさだ。

 インストールは画面の案内に従ってマウスカーソルでOKする(説明文を読んで選択肢の一つを選ぶ項目も有る)作業で、ものの数分でインストール作業は終了し、無線LANの設定後、インターネットにも接続できた。

 ちなみにパソコン本体は、とある通販ショップから、たしか樋口(一葉)さん1枚位(OSナシ)で入手したWindowsVista時代の超軽量ノートパソコンで、リナックスのおかげで、非力ながらユーチューブなども見ることができる。

 始めは容量2GBのUSBメモリにインストールしてみたが、起動の速さを考慮してパソコン内蔵のSSD(容量は僅か30GBだが、3種のリナックスOSをマルチブート可能)にインストールした。

 起動のためのブートローダGrubDosは、マルチブートのためのユーティリティMBMを使っている関係でディスク(SSD)の先頭では無く、パーティションの先頭領域PBRに書き込む方法を選択した。

 他には特に難解なところもなく、Ctrl+シフトで日本語入力も快適に行うことができる。

 以前はリナックスではキーボードからのコマンド入力が必須のように考えていたが、パピーリナックスではファイル名の入力などを除いてマウスカーソルで殆どの操作ができるため、敢えてターミナル画面を開いてコマンド入力する場面は生じない。

 次の写真はブラウザ(Pale Moon)の検索ユーティリティであるDuckDuckGoのスタート画面だ。そこに書かれている通り、「あなたを追跡しない検索エンジン」が標準で備わっている。

 煩わしいセールス画面をできるだけ避けたいと思っており、「静かな」パソコン使用環境が得られるのを期待している。

 

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遺伝子組み換えでないものは

固定種の野菜

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 写真は借りている畑に播いた種の袋だ。全て「固定種」で、当然のことながら(安全性に疑問がある)遺伝子組み換え作物ではない。

 ところが、遺伝子組み換え作物を使っていない食品を選べば良いというほど話は簡単ではない。

 というのは、スーパー等で流通している野菜は殆どF1だからである。

 F1というのは違う系統の親となる2つの野菜を掛け合わせてできた第1世代のことだ。そのため、F1から種ができたとしてもその子世代の野菜は親であるF1の野菜とは違う性質になる。つまり農家に毎回、種を買うように仕向けるものなのだ。

 F1をつくるときに邪魔になるのが自花受粉で、昔は雄しべを手作業で取ったりしたらしい。ところが雄性不稔という突然変異(細胞のミトコンドリアの異常)で雄しべが機能しない花が生じることがあり、こうした雄性の子孫が残せない不完全な花の雌しべを使うのが増えているらしい。

 要するに、遺伝子組み換えでなくとも、F1の野菜自体が一方の親として子孫を残せない(その植物自体には致命的な欠陥)ものを使っていることが有るのだ。

 これに対して上の写真(人参の種が多くなってしまった)は全て固定種(エアルームという更に狭い定義もある)で、できた種から育てると同じ野菜がとれる。栽培に手間がかかることもある反面、味が良いとの指摘も多い。

 つい数十年まで人々は皆そういう野菜を食べていたのが、今では自分から探さないと手に入らない。

 念のため追記すると、F1の野菜が例えばエネルギー代謝に関連する問題を孕んでいるのか否かについては個別の研究が必要だと思うが、情報の共有と選ぶ自由が大事なのだ。