バッフルステップイコライザ
スピーカシステムで音楽鑑賞する人も多いと思う。殆どの場合ウーハ(低音用のスピーカ)とツイータ(高音用のスピーカ)を一つのキャビネットに収めた2ウエイスピーカシステムが用いられている。
それに対して一つのスピーカで全ての帯域をカバーするフルレンジスピーカシステムがあり、点音源から出る音のまとまりの良さが利点である。
一つ問題点があって、キャビネットのバッフル面(正面の面)で高音が反射されて強まり、相対的に低音が弱くなってしまう。
これを解決するのがバッフルステップイコライザだ。しかし、市販されているのは見たことが無い。
そこで作成したのが上の写真の装置。黒いつまみで高域側の減衰量を五段階調節できる。
一般的にはスピーカシステム内に配置するネットワークタイプのバッフルステップイコライザが知られているが、我が家では出力1Wほどの真空管アンプを使っている手前、アンプの出力を少しでも無駄にしたくない。そんなおり、アンプの入力側に接続するプリアンプとして作成できることが分かり(周波数の補正を担当するCR回路の部分は安井章氏の設計)、早速製作に挑戦した次第である。
作りかけで恐縮なのだけれども、内部は以下の通り。基板はガラスエポキシタイプでは無いが、直流電源のパルス性のノイズ対策など、それ以上に大事な点もあって、これでも充分な感じがしている。また消費電力もごく僅かで通電中は必ず近くに居るので、筐体の一部に木材を使用しているが、一般的に電灯線に繋ぐ装置では薦められない。
白い部分が無いものはつくろう(1)で書いたアルミ板曲げ器で折り曲げた一対のアルミ板である。上面の角はきれいに曲がっているが、これははじめからのもの。折り曲げた角は上の写真とおりで、保護シートの皺が目立っている。
つづく