コイル
上の写真のようにいろいろな外観が有り、小さな抵抗とそっくりなタイプもある。
おそらく一般の方には馴染みが少ないが、電力を貯めるためにスイッチング式の普通の電源アダプタには必ず使われている重要なパーツだ。
オーディオに目を向ければ、2ウエイスピーカシステムにも内蔵され高域カットに用いられている。
いろいろな電圧の直流電源を作る際にコイルの定数、即ちインダクタンスの値(誘導起電力のことで、単位はマイクロヘンリー、ミリヘンリー、ヘンリー等)を知る必要が生じるのだが、簡単には測れない。
そこで製作したのが下のインダクタンスメータだ。
右のつまみを回してメーターの針が振れたときのカラーコードの色(例えば赤は2などで数字を表している)とその時のレンジ(中央のつまみで設定)でかなり正確にコイルのインダクタンスが分かる。
針の振れかたでQ(先鋭度)も知ることができる。
写真は試しにコアの破片に巻いたコイルの性能を確認した様子で、手でぐるぐる巻いたコイルの値が40マイクロヘンリー位でQも高いのが分かった。こんなコイルでも性能が分かれば乾電池一個で複数のLEDを点灯させたりできる。
とても使い易いこのインダクタンスメータは松本悟氏の設計によるもので、誠文堂新光社のおとなの工作読本2004年No.7の16ページ(カラー)、116ページにつくり方が詳述されている。
内部の発振回路のためのロジックIC(論理集積回路)74HCU04が有れば、他には特別なパーツも不要で、回路は小さな基板上に作れる。費用も少なく電子工作をされる方にはおすすめの測定器だ。