おいしい菜自然菜園

外に持ち出さず、菜園内での循環を目指しています

スーパーでふつう売ってないものは(1)

ハンダマ

 今年は悪天候で野菜が高騰している。こんな時期にも絶好調なのがハンダマ、水前寺菜、式部草、金時草。地方毎に名前が違う。もともと南方起源なのだと思うので、一番南の沖縄県での名前を書いた。

 

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 くせが少なく、厚手の葉は炒めものに合う。食べた人の感想も概ね好意的。

 葉の裏は紫色でポリフェノールが多いのだと思う。

 軸はコップに挿しておくと暫くして発根するので、容易に増やせる。冬は保温しないと地上部は枯れる。

 

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 初め、晴海通りの築地場外市場手前の定松本店に有ったのを見つけたが、短い期間のみのようだった。後で気がつくと銀座1丁目近くの沖縄物産店で常時販売されていた。

自然環境に負荷を掛けないものは(1)

自食作用(オートファジー)

 ノーベル生理学、医学賞の受賞がきまった東工大大隅教授の東京新聞の記事によれば、2012年の京都賞の受賞時に「将来を見つめ、いかに自然に負荷を掛けずに生活できるか、生物に学ぶことが有る」と語ったとのこと。

「紅葉は葉を落す前に緑色の葉緑素などのタンパク質を分解して回収し、次の春に備えている」そうである。(以上は東京新聞の10月4日の記事の引用であるが、教授自身の言葉の部分のみ、そのまま記述した)。

 なるほどそうだったのか。

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 微生物の研究で昨年受賞された大村教授のニュースにもとても感動したが、短期的な利益ではなく多くの人々に真に役立つ研究をつづけてこられた方々に心より敬意を表したいと思う。

 また大隅教授の研究の土台になっている考え方を的確に記事にした東京新聞にも拍手したいと思う。

 

インクが少ないものは

ピノッキオのボールペン

 海外の土産品だが、けっこう実用性が有る。第一に、その大きさと色(赤も有る)で非常に目立つ。電話のメモなどにも最適である。

 使う頻度が高かったので、しばらくして使えなくなった。顔がついていて捨てられず、引き出しの奥で寝ていた(目をぱっちりとして)のが出てきた。

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芯を抜いてみると、とても短い。先端の形状も通常と異なっている。

たまたま銀座の東急ハンズ6階(多分)のボールペン替え芯のコーナーで、同じようなパイロット万年筆製の替え芯を見つけた。

取り替えようとすると、太さが違っていて入らない。仕方がないので電動ドリルでペン軸の先の穴を拡大した。今度の替え芯は先端のペン先よりその付け根のインクの部分のほうが太い。そのため、替え芯より深い部分まで穴を拡大すると替え芯が軸の中にどんどん入ってしまう。

5mmの刃先で慎重に穴を広げ、ピノッキオ君ペンはめだたく復活した。替え芯がもぐって取り出せなくなる寸前だった。

 

受けたことがないものは

CT検査

 身体の各部の点検が必要な年齢になり、初めての体験をしてきた。

 当日は昼食抜きで、前もって錠剤を飲み、造影剤の点滴をつけたまま、検査機の有る部屋に行き、寝台に寝かされた。

 呼吸を止めることが重要であることの説明を受け、何回かの練習の後、いよいよ本番の検査開始。寝台が前後に移動するので、寝ているだけなのだが、巨大なドラム式洗濯機のような音がしてドーナツ型の装置の中を高速で回っている様子。けっこうインパクトが有る。

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見えるのは天井のレールと信号機のような五つのランプのみ。赤がついているときは息をしてはいけない。なぜか上の方に有り、患者からは見えにくい。動いたらやり直しとのことで緊張した。

検査手順は特に問題なく終了して帰宅したが、翌日まで強い倦怠感に襲われた。

 

あまり目にしないものは(1)つづき(3)

前回は旧東海道の上台橋から北東方向にあたる東横線の反町あたりの写真を掲載した。今回からは、新田間(あらたま)橋経由で平沼橋方面に続く経路((よこはまみち)を辿っていきたいと思う。

新田間橋は橋脚に特徴が有る一方、欄干には印象に残る意匠がある訳ではないので、橋の上から横浜駅西口方面を望む新田間川の写真を掲載したけれども、橋の説明板の写真があった。

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ちょっと不鮮明で残念なのだけれども、「東海道と開港場横浜とを最短距離で結ぶ横浜道の最初の橋で新田間川に架かっています。」と書かれている。写真を撮影した時は気づかなかったが、当時の海岸線は現在とはかなり違っていて、現在の横浜駅あたりは海の中だったようである。

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これは、相模鉄道線とJR線を跨ぐ大きな平沼橋の下に見える元平沼橋の近くにある横浜道(よこはまみち)の説明板の写真である。錦絵は五雲亭貞秀の作で「横浜平沼橋ヨリ東海道神奈川薹(台)ならびにカルイ澤茶店又遠ク大師河原の裏ヲ見ル」との長い題が付いている。

中央に描かれている橋に平沼橋とあり、左遠方に神奈川台(上台橋が有るあたり、そこに軽井沢茶店が有った)が見えていて、その右側は広い湾(平沼の名前どおり沼地だったらしい)になっている。遥か遠方が川崎である。また、横浜駅のあたりは絵の右側になる。少なくともこの錦絵の海の部分は現在はビルが立ち並ぶ陸地となっている。

 

つづく

 

動かないものはノートパソコン(1)つづき(2)

BIOSチップの書き換えの結末

 前回は途方に暮れたところで終わってしまった。結末を書くのが遅くなってしまったが、あまり一般的でない話題を続けるのを控えた次第である。

 満身創痍のBIOSチップにダイナブックのサイトからダウンロードした更新BIOSを上書きしてマザーボードに再度取り付けた。このとき、新しいBIOSのサイズがチップの容量を上回っていて少し気になった。

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 お世辞にも褒められないハンダ付けの状態だが、7、8番ピンはブリッジ(電気的に導通)させ、1番ピンは基板の配線の代わりに隣の抵抗の端子に導線を直結することで、何とか電気的な結合を確保した。これで動くという確証はなかったが、他になす術がなかった。

 マザーボードを本体に取り付け、分解とは逆の順序でケースを組み立て、はやる気持ちをおさえつつ、各部の点検の後、ACアダプタからの電源を接続し、パワーSWをオンした。

 息を呑んで画面を見つめても、何も起こらない。キーボードの中のLEDが瞬間点滅するのみで、BIOSチップ書き換え前と比べて何も進展がなかった。

 またしても、中古のノートパソコンに手痛いパンチをくらった。

 ついに諦めて元の保管場所に戻した。就寝後もそれまでの努力は何だったのだろうという思いが頭から離れなかった。

 

 2、3日後、潔さが無いのを承知の上で、上と同じ通電操作をしてみた。すると、

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なんと、くだんのノートPCがOSがどこにも無いと文句を言ってきた。

狐につままれたような気持ちながら、一筋の光が差し込んできた。

その後はSSD(ハードディスクの半導体版)の取り付けやOSのインストールなど、通常の作業でなんともスムーズな展開。

冷静に考えると、ノートPCではバッテリーの負荷などにより電源の衰えが生じて起動が困難になることが有るのだ。

短絡的にBIOSチップの書き換えに突き進んだのは反省するものの、めったにできない経験(もう二度としないと思う)をさせてもらった。

 

降り止まないものは

今年はとても雨が多い。台風も頻繁にやってくる。お月見も過ぎてしまったが、急に「雨降りお月さん雲のかあげ〜」という一節が頭に浮かんできた。...一人で傘(からかさ)さして...傘ないときゃ誰とゆく〜 等と続くのだが、威勢のいい歌とは正反対の不思議な優しい雰囲気である。調べてみると意外に新しく、大正時代に作詞(野口雨情)作曲(中山晋平)されて広く愛唱されたとのことであった。

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歌詞の深い意味は分からないのだが、こういう感性は日本独特なのだろうか? 先ず思い浮かぶのが大好きなジョルジュムスタキの「私の孤独」である。

ハッピーのみの常に浮かれた感情で暮らすこと自体不可能なのだから、勝ち抜いて生きていく(そんな人はごく少数)のとは違う、微妙ながらも落ち着いてゆっくりした、居心地の良い気分を味わう楽しみは世界共通なのではないかと思う。